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コラム 2025年3月号 丈夫な骨作りは胎児のうちから始まる!?

2025年03月1日 コラム

日本は先進国の中では、若い「やせ」女性が特に多い国です。やせ願望が強く、食事制限をしている人も少なくありません。 

やせて体脂肪が少ないと、卵巣からの女性ホルモンであるエストロゲン分泌量が減り、骨の成長が妨げられたり骨量の維持が難しくなったりします。

将来の骨粗鬆症リスクと言えます。

また、摂取エネルギーが少ないと、ビタミンやミネラルなど多くの栄養も不十分な低栄養状態となります。

低栄養状態は気づかないうちに身体にさまざまな悪影響を与えます。

~小さく生まれると、骨粗鬆症になりやすい~

妊娠した時にやせていると、小さい赤ちゃんが生まれやすくなります。

やせた状態で妊娠し、妊娠中も体重が増えないと、より小さい赤ちゃんが生まれやすくなります。

小さく生まれると、骨粗鬆症になりやすかったり、大人になってからの生活習慣病リスクが高くなります。

出生体重が小さい場合、卵子の元となる原始卵胞の数が少なくなり、閉経年齢が早くなることもわかってきました。

閉経すると骨密度が低下し、出生体重が小さい場合、最大骨密度が上がらないうえに閉経年齢が早くなり、骨粗鬆症リスクが高くなります。

また、小さく生まれると生活習慣病になりやすいこともわかってきました。

子宮の中で低栄養の状態で赤ちゃんが育つと、遺伝子の働きを調整するメカニズムが変化し、骨粗鬆症や高血圧、2型糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病になりやすい体質がつくられます。

健康な骨づくりには、カルシウムやビタミンKのほかにビタミンDが大事です。

ビタミンDは、妊娠中の母体のカルシウム吸収を助けたり母体から胎児へカルシウムが移ることを促したりします。

ビタミンDは日光に当たることで皮膚でつくられます。

1日合わせて30分程度は直接日に当たるように心がけましょう。

また、魚類やきのこ類はビタミンDを多く含む食品です。

最後に、

お母さんのやせは骨粗鬆症リスクを高めると言われています。

妊娠前から標準体重をキープして、

妊娠中は必要な体重増加を心がけましょう。

また、骨粗鬆症予防として、カルシウムだけでなく、

ビタミンKやビタミンDを摂取し、

栄養バランスのとれた食事と健康的な生活習慣で、母子ともに丈夫な骨づくりを心がけましょう。

※参考資料:公益団体法人 骨粗鬆症財団

熊本市東区御領の整形外科クリニックです。お子様の成長やスポーツに関する悩み、働く世代の方々の痛みやしびれ、高齢の方々の歩行や動作の不安や障害など骨、関節、筋肉に関する問題など、ご相談ください。

診療内容:整形外科・スポーツ整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科

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