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コラム 2022年9月号 パワーナップについて

2022年09月1日 コラム

 残暑が厳しいこの時期、熱帯夜になる日こそ少なくなってきましたが十分な睡眠はとれていますか?今回はパワーナップというものについてお伝えします。

 パワーナップ(Power Nap=積極的仮眠)とは、社会心理学者ジェームス・マース氏が提唱した昼間の短時間仮眠。要するに“昼寝”のことですが、仕事のパフォーマンス向上や脳、身体に直結する習慣として、さまざまな企業で、オフィスに仮眠スペースを設けたり、睡眠装置を置くなどして積極的に推奨しています。

パワーナップで期待できること

 「パワーナップが仕事のパフォーマンスを向上させる」と科学的もNASAでも実証されており、実証実験では、26分間の昼間の仮眠で、認知能力や注意力も向上する結果が出ました。それ以外にもストレス軽減、作業効率アップなどさまざまな効果があります。
昼寝は夜の睡眠の3倍の効果があるとされており、ここまで効果がある理由は入眠時に訪れる、深い眠りのノンレム睡眠に秘密があると言われています。

 ノンレム睡眠は、深さに応じて4つのステージがあります。入眠20分ほどで訪れる軽い睡眠レベルの「ステージ2」は、脳内の“キャッシュ・メモリ”がクリアされて、情報を整理・記憶する機能が強化されることが明らかになりました。 

ただし、仮眠が30分以上になると、ステージ4に進み、深い眠りに到達してしまいます。

すると、寝覚めが悪い状態に。パワーナップは20分前後の短時間で済ませることが、スッキリ目覚める最大の秘訣です。

スムーズな入眠し起きるためのコツ 

①寝る姿勢を変えてみる
 パワーナップでは、机に突っ伏した状態や椅子の背もたれに寄りかかって寝るのがベスト。横にならないことで、首にある交感神経節がほどよく刺激されます。交感神経は覚醒状態をつかさどるので、深い眠りに落ちるのを防いでくれます。

②光をシャットアウトする
 周囲が明るいと、眠りのホルモンであるメラトニンの分泌が減り、睡眠の質が下がります。仮眠をとるときは、明るい窓際ではなく奥まった場所を選んだり、アイマスクを付けたりすると、睡 眠モードに入りやすくなります。また、意外と邪魔になるのが、パソコンのディスプレイの光や作動音。電源を落としたり、スリープモードにするのがおすすめです。

③心地よい雑音環境をつくる
 話し声が聞こえたり、シーンと静まりかえっていると、寝つけなくなることがあります。脳の活動を抑え、眠りを促すとされるのが「ホワイトノイズ」。雨や波、風の音のような心地よい雑音です。オフィスやカフェなど騒がしい場所で仮眠するときは、ホワイトノイズを聴けるアプリなどを活用するのも良いでしょう。 

④仮眠前のカフェインで目覚めスッキリ
 コーヒーや紅茶などのカフェイン飲料は、飲んでから覚醒効果が現れるまで約20~30分かかります。つまり、眠る直前にコーヒーや紅茶、緑茶などを飲むと、仮眠から目覚めるタイミングでカフェインが働いてスッキリと目覚めることができます。

最後に

パワーナップは“昼間の短時間”だからこそ、効果が期待できます。夕方以降にとると、夜の睡眠に影響を及ぼす可能性があるためアラームを設定するなどして、20分前後の短時間にとどめましょう。

適切な時間の仮眠をとり質の高い生活を送りましょう!

参考資料:健康づくりのための睡眠指針 2014 / 厚生労働省

熊本市東区御領の整形外科クリニックです。お子様の成長やスポーツに関する悩み、働く世代の方々の痛みやしびれ、高齢の方々の歩行や動作の不安や障害など骨、関節、筋肉に関する問題など、ご相談ください。

診療内容:整形外科・スポーツ整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科

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