膝の外側が痛い!?踏ん張った時に膝が外に抜けそう!!?
膝外側側副靭帯損傷(LCL)
膝関節に存在する外側側副靭帯(LCL)は膝の4つの主要な靱帯の1つです。LCLは膝関節の外側の安定性を保つ働きをしており、膝関節に内側から外側方向への衝撃や膝より下の下腿に捻りが加わることで損傷します。
原因と病態
LCL損傷の原因は、膝が外側に向かって折れるような負荷や膝を捻る動作がです。具体的には、サッカーやラグビーなどで内側からタックルを食らった時に起こります。柔道や相撲など相手に倒された時に、このような負荷がかかっても起こります。実際にスポーツ現場でLCL損傷が起こる場面は、内側からタックルやコンタクトがほとんどです。日常生活ではあまり起こる怪我ではありませんが、交通事故などで起こることがあります。
症状
膝の外側の痛み、腫れ
膝の外側を圧迫すると痛みが生じる
膝を曲げ伸ばしした時に膝の外側に痛みが生じる
膝を内側に反られると、グラグラする
膝を内に反らせるような力が加わった際に痛みが生じる
検査・診断
徒手検査
圧痛、ストレステスト
レントゲン検査
変性、骨傷の確認
エコー検査
LCL損傷の有無、不安定性の評価
MRI検査
LCL断裂の有無、その他半月板・十字靭帯の損傷の有無の確認
治療
重症度により治療は異なります。
Ⅰ度損傷
歩行は可能な状態です。関節が固くならないように、可動域訓練を行います。また大腿やその他の関節の筋力低下を予防するため筋力訓練を行います。その後、可動域と筋力が健側と同等レベルまで改善したら、スポーツ復帰となります。
Ⅱ度損傷
1~2週間程度ギプスシーネやニーブレースで固定後、靭帯矯正サポーターへ変更し可動域、歩行訓練を行っていきます。サポーターは一般的には6週間以上装着します。膝の可動域と不安定性が健側と同等レベルまで改善したらスポーツ復帰です。
Ⅲ度損傷
原則的には保存的治療を行います。ただし、Ⅲ度損傷は十字靭帯損傷や半月板損傷を合併している事が多く、特に前十字靭帯の手術が必要になる場合が多いので注意が必要です。 Ⅰ度、Ⅱ度損傷の治療同様、ギプスシーネやニーブレースで固定後、サポーターに切り替えリハビリを行います。
熊本市東区御領の整形外科クリニックです。お子様の成長やスポーツに関する悩み、働く世代の方々の痛みやしびれ、高齢の方々の歩行や動作の不安や障害など骨、関節、筋肉に関する問題など、ご相談ください。
診療内容:整形外科・スポーツ整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科