急な肩の痛み!肩にカルシウムが沈着!?
石灰沈着性腱板炎
一般に四十肩・五十肩でまとめられているものの一つです。四十肩・五十肩は、50歳代前後を中心に多発し、症状は肩関節周囲の痛みと運動制限がメインです。凍結肩・フローズンショルダーと呼ばれることもありますが、すべて同じ「肩関節周囲炎」という名前でまとめられます。
原因と病態
石灰性腱炎や石灰沈着性腱板炎は、肩の中にある筋肉(腱板)内に、カルシウムが沈着することで、急に炎症が生じ肩周囲の激痛が起きます。激痛により、肩が動かせない状態の人もいます。石灰が肩に溜まる原因は未だに解明されておりません。そのため、再発するリスクもあります。急な激痛は、痛み止めやアイシング・安静にする事で、徐々に症状が改善されていきます。しかし、激痛は改善されても正しい治療を行わないと、元の状態まで改善されない事も多いのです。
症状
肩石灰性腱炎には、急性型と慢性型の2つタイプに分かれます。
【急性型】
安静時、夜間に肩に激痛が走り腕を動かすことができません。そのため、日常生活に支障をきたし、夜は痛みによって睡眠が妨げられてしまい、寝れない状態が続きます。また急性型では、炎症が落ち着くと慢性型へ移行する場合が多いです。
【慢性型】
腕を上げる動きで疼痛や引っかかり感が慢性的に続きます。この状態は、四十肩・五十肩と同じような症状を呈します。
・肩、腕が上がらない
・背中に手が回らない、届かない
・服を脱ぐ・着る動作が痛い、出来ない
・手が横に開かない
・ズボンの後ろにあるポッケに手が入れられない
・髪を洗えない
・肩がまっすぐ上がらない
・洗濯物を干す時に痛い
検査・診断
レントゲン検査にて肩の腱板に相当する部位に石灰沈着の所見を認めるのが特徴です。
治療
慢性型の場合、リハビリで肩甲骨の動きや肩の中にある筋肉(インナーと呼ばれる腱板筋)を鍛える事で、症状が改善する場合があります。
リハビリを行っても、肩を動かす際に、石灰が引っかかり痛みを伴う場合は、手術を行う場合もあります。
熊本市東区御領の整形外科クリニックです。お子様の成長やスポーツに関する悩み、働く世代の方々の痛みやしびれ、高齢の方々の歩行や動作の不安や障害など骨、関節、筋肉に関する問題など、ご相談ください。
診療内容:整形外科・スポーツ整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科