ドケルバン症
周産期の女性や日常手を良く使う女性に多い、手の親指側に痛みと腫れを生じる腱鞘炎の一つです。
原因と病態
親指にはいくつかの腱がついていますが、図に示す二本の腱が手首の親指側にある腱鞘の部分で炎症を起こして腱の動きがスムーズでなくなります。
親指の使い過ぎにより、腱鞘が肥厚したり腱の表面が傷んだりして、一層症状が強くなる悪循環が生じます。
症状
橈骨茎状突起(手首の親指側にある骨の隆起)を中心とする痛み、押したときの痛み、腫れが見られます。
検査・診断
親指を内側に入れて握りこぶしを作り、手首を小指側に曲げると痛みを生じるEichhoff(アイヒホッフ)テストが陽性になります。
治療
治療は局所の安静やステロイドの腱鞘内注射をし、軽快しない場合は腱鞘石灰を行います。
保存療法
安静
局所の安静で刺激を少なくしましょう。湿布をしたり、装具で固定したりします。
ステロイド注射
腱鞘内に局麻剤入りステロイド注射をして、炎症、痛み、腫れを抑えます。
手術療法
保存療法で治らないときに行います。
http://www.jssh.or.jp/ippan/sikkan/pdf/2dokeruban_3.pdf
※日本手外科学会「手外科シリーズ2」から画像を引用しております。
熊本市東区御領の整形外科クリニックです。お子様の成長やスポーツに関する悩み、働く世代の方々の痛みやしびれ、高齢の方々の歩行や動作の不安や障害など骨、関節、筋肉に関する問題など、ご相談ください。
診療内容:整形外科・スポーツ整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科