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アキレス腱断裂

アキレス腱とは、ふくらはぎにあるヒラメ筋と腓腹筋という筋肉と、踵(かかと)の骨をつなぐのことです。アキレス腱は体の中でもっとも大きな腱で、立ち上がったり、歩いたりするときなど、体重がかかった場面では常に働いている腱です。アキレス腱断裂は、スポーツを行うときによく起こる外傷です。近年では健康を意識して運動を行う方が増えたことや、スポーツ活動が盛んになったこと、また高齢化社会の到来によって高齢者の方が日常生活のなかの転倒などによって受傷するケースもみられることから、アキレス腱断裂の発生は増えてきていると考えられています。

原因と病態

ふくらはぎにあるヒラメ筋と、踵の骨をつなぐ腱が断裂してしまうことが原因です。アキレス腱断裂は以下のようなときに発生すると考えられます。

スポーツ

スポーツを行っている最中に起こりやすいです。特に踏み込み、ダッシュ、ジャンプ、着地などの動作でアキレス腱が急激に縮んだり伸びたりするときに起こるとされています。起こりやすいスポーツとしては、バトミントンやバレーボール、サッカー、テニス、剣道、体操、運動会での保護者の競技と様々なものが挙げられます。

転倒・転落 など

高齢の方ではころんだり、ベッドなどから落ちる、歩いていて段差を踏み外して強く足をついたとき、などに起こすことがあります。

アキレス腱を断裂した方は、受傷前から何らかの疼痛を有している場合があり、問診でその受傷場面を聞き取るとその兆候があります。アキレス腱に微小な断裂や変性がすでに存在していたと考えられています。

症状

〇アキレス腱を蹴られた感覚があった

〇ふくらはぎを叩かれた感じがあった

〇ボールが当たった感じがあった

〇“ポーン”という音、なにか破裂するような音がした  など

こうした自覚症状の有無はアキレス腱断裂の診断にもつながります。なかでも、破裂するような音は「ポップ音」と呼ばれ、断裂時の特徴的な症状です。その後、受傷したあとには以下のような症状がみられます。

アキレス腱の部位が痛む

受傷した側の足に体重をかけられない・力が入らない

歩けない

転倒してしまう

つま先立ちができない

階段の上り下りに支障があらわれる など

アキレス腱が断裂すると歩けなくなったり、転んでしまったりすることがあります。また歩けるものの、つま先立ちができないという場合もあります。アキレス腱断裂では歩けなくても足首を動かすことができたり、しばらくすると歩けるようになったりすることもあります。しかし、そうした場合でもアキレス腱が切れてしまっていることはあるため、注意が必要です。

検査・診断

問診

受傷時の状況、痛みなどの自覚症状や受傷後の状態からアキレス腱断裂の疑いを考えます。

視診・触診・徒手検査

アキレス腱の断裂部分を医師が触れて確認したときに感覚はあるかどうか、つま先立ちはできるかどうか、徒手検査(トンプソンテストやシモンズテストなど足を動かしてみるテスト)の結果はどうかといった観点から、アキレス腱断裂の可能性を判断していきます。

画像診断

レントゲン検査

骨折や脱臼などがないかをレントゲン撮影します。

超音波検査・MRI

アキレス腱や関連する筋肉をより詳しくみるために、超音波検査やMRIを必要に応じて使用し診断します。

治療

アキレス腱断裂には、主に保存療法と手術療法という選択肢があります。

保存療法

保存療法とは、手術を行わずに、ギプス固定や装具などを用いながらアキレス腱や足関節を保護し、アキレス腱の回復を図るものです。ギプス固定や装具の装着期間は手術療法と比べて長いですが、長期的にはアキレス腱は癒合はなされ、スポーツ活動まで可能です。患者さんの状態などによってその期間は異なります。治療中に画像検査でアキレス腱の状態を確認しながら運動療法を進めていきます。

手術療法

手術療法は、手術によって断裂してしまったアキレス腱をつなぎ合わせる治療法です。アキレス腱断裂に対する手術には、多くの種類の縫合術がありますが、術者によって決められます。術後はアキレス腱を保護する装具を使用し、段階に応じて運動療法を進めていきます。

治療中もしくは治療後の合併症が起こさなければ、保存療法、手術療法どちらとも長期的な回復の具合は良好といえます。画像検査の結果や患者さんの生活様式、また早期にスポーツに復帰する必要があるかどうかなどの希望といった観点から、より適切な治療法を行っていくこととなります。

首の痛み首の痛み
肩の痛み肩の痛み
肘の痛み肘の痛み
手の痛み手の痛み
腰の痛み腰の痛み
股関節の痛み股関節の痛み
膝の痛み膝の痛み
足の痛み足の痛み
リウマチ性疾患リウマチ性疾患
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