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変形性脊椎症

変形性脊椎症とは、主に加齢により生じる椎間板や椎体の変化のことです。変形性の名の通り、形態学的な変化を表現する言葉であり、必ずしも症状を伴うわけではなく無症状のこともあります。年齢と共に顔にシワが出てくるのと同じようなものであり、加齢性の変化としてある意味当然のことといえます。症状として、神経が圧迫されることがあり、腰だけでなく背中や下肢に痛みが生じます。

この疾患の注意点として、日常生活で重たいものを持つ機会を減らす、体重を減らす、タバコを控えるなど、生活スタイルの改善が必要になります。症状が出現した場合は、安静を保ったりコルセットを巻いたりして対応します。

原因と病態

脊椎は、椎骨(椎体)という骨と、その間にあるクッションの働きをする椎間板でできています。クッションである椎間板は、若い頃からさまざまな力を受けて、加齢とともに徐々に退行変性してするため、徐々にその弾力性が失われていき、クッションとしての役目を果たせなくなっていきます。さらに、骨(椎体)にも影響が出て、骨棘(こつきょく)が形成されていきます。この骨棘形成自体は、年齢を重ねる中でほぼすべての人に見られる現象のため、ある意味年齢を重ねることに伴う生理的な変化であるといえます。椎骨はいくつも縦に連なっていて、内部には脊柱管と呼ばれる空間が形成されています。脊柱管の中には、神経の集まった塊である脊髄が納まっています。脊髄は首から腰にかけて場所がうつるにつれて、一本一本ほぐれるようになり、最終的には馬の尻尾のような見た目を呈する馬尾神経を形成するようになります。脊柱管内に存在する神経は、通常であれば骨から刺激を受けることはありません。しかし加齢などにより変形性脊椎症を発症すると骨棘で神経を刺激してしまうため、腰痛などの症状を呈するようになります。

加齢現象と共に生じる変形性脊椎症ですが、背骨に負担がかかるような動作(スポーツや重量挙げなど)をする機会が多いと発症リスクが上昇します。また、喫煙、糖尿病、遺伝などが発症に関係しているとも言われております。

変形性脊椎症では、脊髄神経の末端部位に当たる馬尾神経が圧迫を受けると、間欠性跛行と呼ばれる症状が生じます。間欠性跛行では、一定の距離を歩くと足にしびれや痛みが生じますが、休息を取ることにより再び歩けるようになります。また、下肢のしびれや痛みを自覚するほか、ひどい場合は排尿障害を呈することもあります。手の感覚や運動を司る神経が影響を受けた場合は、手に痛みやしびれなどを認めるようになります。

診断

レントゲン検査

骨棘形成や椎間板の変化などを調べます。

MRI検査・脊髄造影

脊柱の狭窄具合や椎間板の変化、神経への圧迫状況など状態を詳細に調べます。

治療

無症状の場合

症状を引き起こしていない限り、積極的な治療介入を行うことはありません。ただし脊椎の変形が進行し、神経圧迫の症状や変形に伴う疼痛を生じることがあるため、経過観察が必要です。また腰部脊柱管狭窄症や頚髄症性神経根症などの病気が見つかることがあるため、どの病気を合併しているかによって、治療方針が異なることがあります。

痛みや日常生活動作に支障をきたしている場合

何かしらの症状が出現している場合には、痛み止めによる疼痛コントロール、コルセット装着による局所の安静、理学療法や神経ブロックなどが検討されます。こうした保存的療法で症状の改善がない場合には、手術的な治療介入が検討されます。

首の痛み首の痛み
肩の痛み肩の痛み
肘の痛み肘の痛み
手の痛み手の痛み
腰の痛み腰の痛み
股関節の痛み股関節の痛み
膝の痛み膝の痛み
足の痛み足の痛み
リウマチ性疾患リウマチ性疾患
骨粗鬆症・骨折・脱臼骨粗鬆症・骨折・脱臼
キズキズ
交通事故交通事故

熊本市東区御領の整形外科クリニックです。お子様の成長やスポーツに関する悩み、働く世代の方々の痛みやしびれ、高齢の方々の歩行や動作の不安や障害など骨、関節、筋肉に関する問題など、ご相談ください。

診療内容:整形外科・スポーツ整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科

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