肩から転倒して腕を動かすことができない場合は鎖骨骨折の可能性あり
鎖骨(さこつ)骨折
鎖骨は胸の骨と肩をつなぐ骨でこの骨折は全骨折の約10%を占める頻度の高い骨折といわれています。交通事故やスポーツにより受傷することが多いです。特に小児では頻度が多く、小児骨折の中では最も多い全体の10~15%を締めます。
原因と病態
腕を後ろにした状態で倒れたり、肩を下にして転倒した場合に受傷する例が多く、どの年齢層でも頻度の高い骨折です。
診断
鎖骨骨折をした場合、骨折したほうの腕を胸につけ、ケガしていないほうの手で支える姿勢をとることが多いです。痛みや変形、異常な動きを呈します。場合により神経損傷を合併することがあります。診断にはレントゲン検査が有用です。
治療
原則として保存療法を行います。胸を張った状態で鎖骨の短縮を矯正し、この位置で鎖骨バンドを装着します。夜間はタオルを折りたたみ肩甲骨の間に置くなどして胸を張った姿勢で寝るようにします。骨折端がほぼ近寄ってきていれば骨の治り具合は良好で、4~6週間たてば異常な可動性はなくなります。このころバンドを外し、さらに2~3週間、三角巾で保護することが多くあります。近年では変形癒合による肩の機能障害や見た目の問題から、手術療法も多くなってきました。
熊本市東区御領の整形外科クリニックです。お子様の成長やスポーツに関する悩み、働く世代の方々の痛みやしびれ、高齢の方々の歩行や動作の不安や障害など骨、関節、筋肉に関する問題など、ご相談ください。
診療内容:整形外科・スポーツ整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科